研究をする上で自分か対象をどう認識するかを時々考えて,色々な見方をしていきたいなーの基本だと思うところ

12 Feb 2025

自分が研究をする上で,どうやって実験系を考えようとか,どうやって結果をまとめようとか,どうすればいかに目的に沿って,忠実に科学的な行動を起こせるのかは当たり前のように考える.その一方で自分が研究の対象をどのように認識すべきかというのは,そんな行動以前の問題で,研究対象の捉え方から変わっていくものだと思う.

とても単純な思考としては,科学の行いがまずは「もの」を認識することから始まる.つまり,そこにそれが存在することを確認する.次に,それ自体が何かを理解する.これはそれと他のものとの関係は考慮しない段階で考えている.次に,それが他のものとどのような関係を持っているのかを考える.そうすれば,自ずと自分の知が他のものと関係してより大きいものを理解することができる.

ものとものの関係性には色々ま種類がある.強弱の繋がり,時間的な繋がり,空間的な繋がり,意味的な繋がり,などなど.そんなパターンをみたいなと思っていたら,そんな概念はグラフ理論っていう名前で扱われているみたいで.それは,存在を点(vertexとかnodeとか)で表して,関係を線(edgeとかlinkとか)で表しているらしい.確かに直感的で視覚的にも分かりやすい.

ここで思うのは,物事を色々な視点から見たければ数学の色々な理論を使えばいいんではないかということですね,多分.例えばグラフ理論はものの存在とそれと他のものの関係を本質的に説明するために使える捉え方.多分,捉え方の種類は2つあって数学的に概念から入っていく方向と,実際の事象を分解して普遍的にしていく方法.

私の場合は,これが工夫しないといけないところで,興味自体はあるシステムがどのように動くのか.これを聞くと一見,数学的な方から入っていくのかなと思うかもしれないけども,実際は数学の概念がどのような仕組みなのかに興味があるのではなくて,現実のシステムがどのように動いているのかに興味があるわけです.つまり現実のシステムから逸脱してしまっては,それは研究の軸をずらすことになるわけです.

ちなみに数学の概念がどのように扱われるか自体に興味があればそれはそれでいいのですが,概念の理解の全てが自分の興味がある実際の現象を説明するために利用できるかは,必ずしもそうではないと考えています.もしかするとこの理解もいつかは変わっているのかもしれないですが.話を戻すと私が興味のあることは実際のシステムがどういう仕組みかなので,数学は具体を抽象化してから使っていきたいと思っています.

もちろん数学自体を知る必要があるときはそれを勉強するわけです.

今回出会ったグラフ理論は自分が思うところで科学がどのように知を認識しているのかという,いわゆるメタ的なところをいかに体系的に理解,整理,説明できるかをちょっと見てみたいので使わせてもらっています.

グラフ理論がどのように科学における知の認識を説明できるのかは,これから議論していきたいです.そして他人や自分が行う科学がどのように整理され,繋がっているのかを説明しそれを利用して今までにはなさそうなところを意識して,研究していきたいです.もしそれを工学する(人の役に立てるように応用する意)程度の技量を私がつける忍耐があるのであれば,それで色々な研究者に楽しんでもらえると,自己肯定感が爆上がりです.