PCカンファレンス後の思考

21 Aug 2024

PCカンファレンスでは誘導もやったけども、ほとんどが分科会のタイムキーパー。だから、色々な発表を無料(むしろお金をもらいながら)で見ることができましたー。

どんな発表が印象に残っているかというと、大まかにはITを使って教育をどうにかするというテーマがあったように思える。一つは北海道の工業大学の方々が授業の成績とかアンケートとかを使って、それがどんな要因に影響されているのかを検証してた。具体的にはキャンパスの環境が変わるとどうなるのか、内的特徴(性格)とかをコントロールしたらグループワークの成績がどうなるのか、とかを仮説を立てて結果を考察していた。教育系の学会で思ったけども、あんまりデータに基づいて議論をする感じが(生命科学と比べて)少なくて、「これはこんな要因が考えられます、、、」とかいうけど、根拠って何?みたいな箇所がたくさんあった。

他にも印象に残ったのは、東京理科大学の人がやってたゲームを使ってプロジェクトマネジメントを学ぶ講義自体を研究にしたってやつ。MODとやらゲームの環境を個人がいじくれるシステムを利用して、色々とコントロールしながらデータを取ってたから、データに基づいて議論してた。

あとは文系の学生を対象にしたような研究の分科会でもタイムキーパーをやった。そこでは文系学生のタイピング能力を上げるのに有効な要因とか、文系の学生が高校での情報の学習内容をどれくらい理解・覚えているのかとか、文系の世界からいかにデータサイエンティストを育成するかとかが印象に残っていた。

あー、あとは社会人がどうやって情報の教員免許を取得するのかとかの経験談もあった。あと、これはそういえば!という感じのがあって、教師のノウハウをAIで整理、言語化、いい具合に一般化して、教師間で共有しましょうというやつを立命館の人と京大でやってた(MOSTフェローシップなんとか)。あとは、生成AIを使って、自分のレポートを添削してもらってください。伏線の回収とか、論理的に修正・指摘してくれますよーというtake-awayメッセージ的なのを残してくれる人もいた。表情を読み取って伝えると外国語を学び始めた人にはなんか良いらしいみたいな研究をしてる防衛大の人もいた。けど、いまいち伝わってこなかた、あは。

雑談だけども、中国製の超小型のPC持ってる人いた。

学会といってもかなりフレキシブルで、ほとんど個人の経験談をまとめましたみたいなのもあったし、データあってコントロールの実験もあるみたいなのもあって、そもそも参考文献とか見せない or ない?思想的なやつもあった。

その中でもワタクシが個人的にすぐ役立ちそうなって思ったやつはゲームでプロジェクトマネジメントを学習するやつ。Foldit(タンパク質発見ゲームらしい)とかFactorioとか。競プロの延長線で抽象度を下げて、大事そうな具体例のゲームを作った感じ?

https://conference.ciec.or.jp/2024pcc/program/subcommittee/presentation/pcc034.html

役に立ちそうというか、将来そうなるだろうな、だけど実際にそれをやっている人ってどれくらいいるのかな、的なやつはあの思想っぽいやつ。文系の世界からいかにデータサイエンティストを育成するかのやつ。

https://conference.ciec.or.jp/2024pcc/program/subcommittee/presentation/pcc056.html

多分、発表者の天野徹さんって方はワタクシと似たような思考回路をたどったことがある気がする。

それで休憩時間を半分削ってお話ししちゃったし、先生の著書を2冊分電子ブックでもらったし。メールで、興味を持ってくれてありがとうございますって感謝までいただいてしまった。

それで、どうにか最近のワタクシは行動力に欠けているため、何か実験をしたいという思いがずっとあって。という伏線。

天野先生のことをもうちょっと知りたいと思って調べてたら、community networkで問題解決をするというもののフレームワークを社会学の観点で考えるという論文を書いてた。

dl.ndl.go.jp

それが、ま、ワタクシが前に考えてた

Starting a journey

これに重なるんですわね。それで天野さんは多分これをすでにやったんじゃない?理論的に。途中までは。

それで今回の学会での話はもっと本質的なところで、そんなcommunity networkの中でどうやってITを使いながら問題解決をやっていくんだというところで、文系の世界からデータを扱える人が必要だねということで、文理融合みたいなキーワードが出てきたわけです。ワタクシもオーストラリアで先住民学とか認知科学を学びたいと思った理由がこの文理融合だから、consilienceだから、結構思考回路が似てるんじゃないかって思った。だけど、天野さんの場合はその文理融合を個人の中で起きるようにしたいみたいな感じ?もちろん極論かもしれないけど。

ワタクシの場合は認知の分業だから、それぞれの個人がスペシャリストになっちゃってもよくて、それをうまく配合すればいいんじゃないかという、今あるものを利用したいみたいなことを考えてるところが少し違う気する。

でも、ワタクシのアイディアでも結局文系は理系の、理系は文系の理解が何らかの形で必要になってくるから、天野さんがやってる個人の中でも文理の融合を起こすことが必要なのかもしれない。だけど、それは先生と議論したい。というか、多分いらないものはないけど、どれにフォーカスすべきかっていう観点が違うのかも。

それを先生の感謝メールに対しての返信で聞いてみよう〜!